竹富町と県教委に 義家政務官きょう派遣

 八重山教科書問題で、竹富町が採択地区協議会の選定に従わず、東京書籍の公民教科書を採択した問題で、文部科学省は28日、協議会が選定した育鵬社 版を採択するよう、町を直接指導する方針を固めた。3月1日、義家弘介政務官を町、県教育委員会に派遣する。採択地区(石垣市、竹富町、与那国町)は同一 の教科書を使用するよう定めた教科書無償措置法の違法状態が続いている問題は、国が法を厳正に適用する方針を示したことで、新たなヤマ場を迎えることにな る。

 

 文科省は県教委に対し、育鵬社版の採択を指導していたが、県教委は拒否。竹富町教委は東京書籍版の採択を貫いたため、国による教科書の無償配布の対象から外れていた。
 民主党政権は、町が東京書籍版の現物寄贈を受け、生徒に配布することを容認。ほぼ1年にわたり、違法状態が放置されることになった。しかし政権交代後、下村博文文科相らの意向で、違法状態の是正を直接指導する方針に転じた。
 義家政務官は1日午後、町教委を訪れ、育鵬社版の採択を指導する。このあと那覇市へ向かい、同日夜、県教委を指導する。

 

 文科省の担当者は「採択地区協議会の規約に従ってまとめられた結果(育鵬社版)に基づいて採択するよう指導する」と説明している。
 町は13年度も東京書籍版を使用する方針を文科省に伝えていた。文科省は、町が指導に従わない場合、地方教育行政法で定められた「是正要求」を検討する。
 適用されれば町は是正する義務を負うが「生徒の教育を受ける権利が侵害されている」との実態確認が適用の条件とされるため、文科省は慎重に判断する。


 【八重山教科書問題】


  2011年の八重山地区の教科書採択で、石垣市、与那国町は採択地区協議会が選定した育鵬社版、竹富町は東京書籍版を採択。3市町で公民教科書の採択が割 れる事態となった。このため同年9月8日、3市町の全教育委員13人が協議を行い、多数決で東京書籍版を採択。これに対し、国は協議を無効と判断し、育鵬 社版のみ無償給付の対象とした。