東京ドーム1個分の泥 川平湾、最深で18㍍堆積 川平湾、最深で18㍍堆積

川平湾の堆積物対策について開かれた意見交換会=11日夜、川平公民館
川平湾の堆積物対策について開かれた意見交換会=11日夜、川平公民館

 石垣市の景勝地として知られる川平湾に体積している赤土や泥の対策を検討している県は、地域住民との意見交換会を11日夜、川平公民館で開いた。この中で県は、川平湾に堆積している泥の量が東京ドームの1・3個分に相当する約160立方㍍と推定されることを明らかにした。深い場所で約18㍍に達している。県は2013年度中に堆積物対策の実施計画を策定し、15年度以降の事業化を目指す。


 今年度、県から調査を委託された業者が、意見交換会で結果を報告。川平湾では70年代に豊かなサンゴが分布していたが、現在、東側では枝状のミドリイシが死滅しているとした。湾外で大規模な白化が発生したとの同時期の2007年ごろ、壊滅的な打撃を受けたと見られるという。


 クスマ東側水道と呼ばれる場所では、70年代後半に比べ、砂の堆積で水深が1㍍ほど浅くなっている。グラスボートによる観光が盛んなクスマ西側では、70年代からほとんど変化がない。


 その上で「堆積物の堆積速度は年間3~5㍉程度で、近年、急速に増えたものではない」として、農地からの赤土流出だけが主要因ではないという見方を示した。


  また「堆積量は160万立方㍍と膨大で、全量の浚渫(しゅんせつ)は現実的でない」とした。


 サンゴの死骸の周辺に泥が堆積しており、濁りの発生源になっている可能性がある。今後は発生源の調査を進め、対策を検討する考えを示した。


 参加者からは「川平村の歴史は約800年前にさかのぼり、川平湾はその間に一度も人工的に浄化したことはない。どうしても行政の力で汚染対策を実現し、昔の美しい湾を取り戻してほしい」と求める声が上がった。また、一部の調査結果について疑問を呈する声もあった。