言いがかりをつけられて…

 言いがかりをつけられても知らぬふりをすることを、日本では「大人の対応」と褒めそやす。しかし国と国との間では、そうはいかない。黙っていると、相手の言い分を認めたことになる◆石垣市には、中国が尖閣諸島を「八重山郡尖閣列島」と明記した感謝状があり、尖閣が日本領であることを示す証拠として市の文化財に指定されている。ところが、中国はこれにも言いがかりをつけている◆中国共産党の機関紙が運営するウェブサイト「人民網日本語版」では「日本が台湾を植民統治していた時代の感謝状に記載された内容など、日本の敗戦とともに意義を失っている。(中略)もし日本の一部の人が今、これを証拠だと言うのなら、彼らの精神は依然として台湾統治時代のままだ」と日本側をあざ笑う始末だ◆しかし「ドロボウの論理だ」と無視はできない。どんな証拠に対しても、いちいち反論する姿勢こそ、国際社会では実は正しいからだ。まして不当な主張は、正々堂々と粉砕しなくてはならない◆長崎純心大の石井望准教授は、中国の古文献を丹念に発掘し、日本の領有権を学問的に実証。本紙などを通じて内外にアピールしている。地道ではあるが、こうした仕事も尖閣を守ることにつながっている。住民の1人として感謝の念を捧げたい。