火葬場建設予算案を削除 野党の修正案賛成多数 市も撤回の意向示す 市議会総務財政委

市議会総務財政委員会で一般会計予算案の採決が行われ、修正案に挙手して賛成する野党(左側)=19日午後、市役所
市議会総務財政委員会で一般会計予算案の採決が行われ、修正案に挙手して賛成する野党(左側)=19日午後、市役所

 石垣市議会の総務財政委員会(平良秀之委員長)は19日、2013年一般会計予算案から新火葬場建設事業費4億1905万円などを削除する修正案を野党の賛成多数で可決した。建設候補地に浮上しているバラビー道(ドー)地区住民が絶対反対の姿勢を示しているため、同地区での建設は困難と判断した。与党が多数を確保している市議会で、野党の修正案が可決されるのは異例。

 

 これに先立ち、市当局は火葬場建設事業費を自ら撤回する意向を示したが、同委員会は認めず、野党案を採決した。修正案は21日の最終本会議で採決され、与党の対応が焦点になる。中山義隆市長は「建設を強行するつもりはないことを形として見せたい。住民には説明の場についてほしい」と話し、引き続きバラビ道住民との話し合いを模索する考えを示した。


 一般会計予算案の修正案は、新火葬場建設事業費を全額削除するほか、石垣牛バーベキュー祭りの関連予算200万円を減額し、財政調整基金へ積み立てる内容。


 鳩間修総務部長は新火葬場建設事業費について「現状では地域住民の合意形成が得られない。地域の声を十分に受け止めるため、しばらくの猶予(ゆうよ)をいただきたい」と述べ、一般会計予算案から撤回する「一部訂正」を申し出た。


 これに対し、野党は「議会答弁では(事業費撤回の話は)一言もなかった。一般質問を冒涜(ぼうとく)するものだ」(宮良操氏)などと激しい批判が相次いだ。


 議長を通じて議案の訂正を提案する議会の慣例に沿っていないこともあり、市当局による訂正を認めないことで野党側が押し切った。野党の修正案は賛成3、反対2の賛成多数で可決された。与党の石垣亨氏は退席した。


 バーベキュー祭りの関連予算については前津究氏が、昨年の決算報告がないことを疑問視し、一般会計予算案から削除することを提案していた。


 総務財政委で結論が出たことを受け、最終本会議で市当局が、新火葬場建設事業費を撤回する一部訂正を再び申し出ることはない見通し。


 最終本会議では、総務財政委で可決された修正案を諮り、否決された場合は改めて原案を諮る流れになる。ただ、原案には新火葬場建設事業費が盛り込まれたままになっているため、可決されれば、バラビ道住民が反発する可能性がある。


 修正案では新火葬場建設事業費だけでなく、バーベキュー大会関連予算も削除されているため、与党は賛成しない方針。原案に賛成するか、新たな修正案を提出するかを含め、今後、最終本会議での対応を与党内で調整する。