尖閣 「世界的に貴重」 環境保全と資源活用を 海洋基本計画を答申

 石垣市海洋基本計画策定委員会(会長・山田吉彦東海大教授)は22日、市に、尖閣諸島を含めた環境保全と資源の活用を図る「基本計画」を答申した。計画で、八重山海域の世界自然遺産登録に向け、尖閣諸島の生態系を「世界的にも貴重」として調査方針を明記。周辺の漁業と海底資源開発の重要性も指摘している。海洋計画策定は竹富町に続き全国で2例目。

 

 基本計画は、環境保全の在り方や海洋資源開発、漁業・観光振興、国際貢献について市の指針を規定している。
 尖閣諸島については1項目をあて、世界自然遺産登録に向け、尖閣の生態系を「世界的にも貴重で豊かな生態系が形成されている」と評価。「世界遺産」指定の中核地域として調査研究する方針を明記した。豊富な漁業・海底資源調査の重要性も指摘。尖閣諸島での灯台・無線施設・漁港整備の必要性にも触れ、周辺海域を保護区に設定するとした。
 尖閣以外でも、八重山海域の環境保全や漁業資源管理、観光開発、国際貢献の実践、海洋エネルギーの活用も計画に取り入れた。


 市役所であった答申で山田会長は「パブリックコメントも生かし、市民が参加できる計画にした。行政とも協力し、一人ひとりが自分は何ができるのか―を考え行動してほしい」と計画の具体化に期待を込めた。
 中山義隆市長は、答申を施策に生かすとした上で「尖閣が国有化され、まず自然環境の学術調査をしたい。学術調査なら中国からの異論は出ないのでは」と述べた。


 策定委は2012年1月に発足。竹富町海洋基本計画にも関わった山田教授を会長に、元防衛事務次官の秋山昌廣さんら識者、地元経済団体代表者を委員に策定作業を続けていた。1月18日に素案を発表、パブリックコメント(意見公募)を経て、この日の答申となった。計画は2013年度から10年間。