尖閣侵犯で抗議決議6回 中国政府、すべて無視 「大国化」とともに挑発激化

 尖閣諸島問題で、石垣市議会が2008年から今年までに、中国政府の領海・領空侵犯に対して6回の抗議決議を行っていることが議会事務局のまとめで分かった。中国は抗議決議をすべて無視しており、現在も尖閣海域への公船派遣を継続。実力で尖閣を奪う構えを崩していない。抗議決議の歴史を振り返ると、中国の経済発展や軍事大国化と歩調を合わせ、年々、挑発行為がエスカレートする状況が浮かび上がってくる。

 

 事務局のまとめによると、尖閣関連の意見書や決議は1970年から2013年の3月議会までに計21件。このうち、中国政府に対する最初の抗議決議は08年12月の「中国調査船による領海侵犯に対する抗議決議」だった。


 中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突する事件が起きた10年9月には「中国漁船領海侵犯に関する抗議決議」を行った。


 中国はこの年、日本を抜いて世界第2位の経済大国に浮上。軍事費支出も08年以降、米国に次ぐ世界第2位の規模を維持し、尖閣周辺での挑発行為も激化する。


 中国漁業監視船は11年8月に初めて領海侵犯。直後の10月に市議会は「中国漁業監視船等の尖閣諸島沖領海侵犯等の挑発行為と不当な主張に対する抗議決議」を可決した。


 しかし中国公船の尖閣海域での活動は活発化の一途をたどり、中国当局者は12年3月「日本の実効支配打破」を宣言。これを受け市議会は同月「中国公船の巡視活動常態化に対する抗議決議」を行った。


 中国は同年9月11日の尖閣国有化前からすでに、尖閣を実力で奪おうとする動きを加速させていたことがうかがえる。


 国有化後はこうした動きが露骨になり、9月14日には過去最多の海洋監視船6隻が相次いで領海侵犯。計7時間にわたって領海内を徘徊した。さらに12月には、中国機の領空侵犯も発生。これを受け市議会は同年12月「中国機の領空侵犯に関する抗議決議」を可決した。


 今年2月には、尖閣海域で領海侵犯した中国公船が地元漁船を1時間半に渡って追跡、威嚇する事件が発生。これを受け市議会は3月「尖閣諸島における中国公船領海侵犯に対する抗議決議」を行った。


 市議会の抗議決議は、日本政府とは別に、地元住民の「声」を直接、中国政府に伝える意義がある。