夢実現 感謝の解散 郡民の会、発足12年で 新空港

感謝の宴は会費制で1人2千円。つつましく、にこやかに労をねぎらい合った=石垣市商工会ホール
感謝の宴は会費制で1人2千円。つつましく、にこやかに労をねぎらい合った=石垣市商工会ホール

 本懐遂げ組織は記憶の中へ― 空港建設へ推進運動の中核を担ってきた「新石垣空港早期建設を進める郡民の会」が10日、解散した。2001年9月の発足から12年、新空港開港から34日目の活動停止となった。解散総会と感謝の宴がこの日、市商工会ホールで開かれ、出席者が開港までの長い道のりを振り返るとともに、解散にそれぞれの思いを口にした。

 
 最後の総会で、3代目会長の宮城隆さん(市商工会顧問)は「郡民の会はきょう(10日)解散する。空港完成までの長い道のりと苦労を思うと、この日を迎えることが本当にうれしく先達に感謝したい」と感慨深げに振り返った。出席者の拍手で解散が承認された。


 郡民の会は、新空港の建設場所がカラ岳陸上案に決定した1年後、3市町商工会や老人会、婦人会、青年会など23の経済・市民団体が加盟し発足。国・県ほか関係機関への要請をはじめ、決起集会の開催、メディアへのアピールと、悲願の空港建設へ草の根の運動を展開してきた。

 

 着工後は、新空港の愛称やマスコットキャラクターを募集。祝賀ムード盛り上げへ大きな役割を果たした。


 解散総会後、感謝の宴で、郡民の会初代会長の山田隆一さんは「多くの対立があり建設場所がカラ岳陸上案に決まるまで、郡民総意の組織はつくれなかった。郡民の会が皆の心を一つにした。空港が完成し、解散の日を迎えられ感無量」と杯を重ねた。


 上勢頭保さん(竹富町商工会長)は「海上に空港を造らなくて本当に良かった。自然が守られ観光にもプラスになる。八重山全体の発展のため、アジアの玄関として空港を活用していかなくては」と強調した。


 黒嶋克史さん(八重山建設産業団体連合会長)は「建設業界は『空港促進協』の時代から厳しい批判にさらされてきた。開港で、郡民の会は解散しても、八重山の発展のため、互いに協力を続けたい。(解散した)きょうが新たな街づくりのスタート」と次の目標を見据えた。


 嵩本安意さん(八重山地区老人クラブ連合会長)は「八重山は良く宮古と比較されるが、反対者の意見を聞くのが八重山の気質」と指摘。「空港完成まで長い時間が掛かったが、郡民が話し合いの大切さを学んだ37年間だった。開港までの教訓を今後の八重山のために生かしていけたら」と思いを込めた。