「沖縄を売ったのか」 水産庁に批判噴出

説明会の冒頭、写真撮影が許可された。その後の説明会は漁業者の反発で大荒れとなった=八重山漁協
説明会の冒頭、写真撮影が許可された。その後の説明会は漁業者の反発で大荒れとなった=八重山漁協

 「台湾に沖縄を売ったのか」「(尖閣問題に)火に油を注ぐようなものだ」。日台漁業協定締結を受け、水産庁の担当者が13日、八重山漁協で内容を説明、漁業者から批判の声が噴出した。


 水産庁資源管理課の須藤徳之部長らは、市役所での説明の後、八重山漁協で、漁業者20人以上を前に、内容を説明。説明会は冒頭のみメディアに撮影が許可されたが、会議室の外にも漁業者が反発する声が次々と響いた。


 「台湾漁船は、(私たちの)はえ縄のロープを切るのが常態化している。現場でのトラブルは命に関わる」や「(台湾一部地域だけでも)800隻もの台湾漁船がある。800隻が許可海域に集中したら、私たちは操業できない」「(協定で)後継者が出なくなる」との悲痛な声が上がった。


 さらに「(台湾漁船の違法操業への)取り締まりは不可能」、「台湾が漁業資源を守るなんてありえない」「現場を知っているのか。説明して帰るだけか」「補償すればすむ話ではない」など怒りの声も。


 「許可水域は、マグロの好漁場。これから本マグロのシーズンだ。なぜこの時期に締結したのか」など疑問も投げ掛けられた。


 水産庁の担当者は「漁業補償ではなく、支援策を考えたい。皆さんが考える具体的な支援策を考えたい」と批判をかわした。


 1時間以上に及んだ説明会の後、上原亀一組合長は「私たちは、地理的中間線での操業を求めていたが、(協定は)台湾側に譲歩しすぎている。知事を含めオール沖縄で、政府に協定の見直しを求めていく」と強調した。八重山漁協には、13から15隻のマグロはえ縄漁船が所属しており、影響は他の県内漁協より深刻だという。