「竹富町提訴は不可能」 教科書問題で原告弁護士

教科書問題で、井口弁護士らの説明を聞く参加者=20日午後、市健康福祉センター
教科書問題で、井口弁護士らの説明を聞く参加者=20日午後、市健康福祉センター

 八重山教科書問題をめぐり、石垣市を提訴している原告側の裁判報告会が20日、石垣市健康福祉センターで開かれた。原告側の代理人を務める井口博弁護士らは、文科省と、東京書籍の公民教科書を独自採択した竹富町教育委員会が対立している現状について「国が竹富町を提訴することは法的に不可能だ。圧力をかけているだけで、全く恐れることはない」と強調。竹富町教委への支援を改めて呼びかけた。


 井口氏は「竹富町は敢然と文科省に立ち向かっている。教科書制度が始まって以来のこと。ここまで頑張る教委はこれまでなかったし、慶田盛安三教育長のように信念がある教育委員もいなかった。本当に偉い」と称賛した。
 文科省と竹富町教委の「力関係」について「国は、竹富町のようなことが全国で起こると、教科書採択制度が崩壊すると恐れ、必死になっている」と述べ、町が優位という見方を示した。


 1審で敗訴したあと、控訴審の口頭弁論が今月から始まる。「(採択地区協議会を運営した)玉津博克石垣市教育長の違法な手続きを指摘していく」とした。
 参加者からは、育鵬社版を逆転不採択とした教育委員の全員協議について「有効性をぜひ明らかにしてほしい」という声が上がった。井口氏は「教育委員会を代表するのは教育委員長なのに、教育長が『無効だ』としゃしゃり出た。(玉津氏が)偉いのは教育長だという意識で動いているのが一番の問題だ」と述べた。


 教科書問題と与那国町の自衛隊配備問題について「子どもたちに平和な島を引き継ぐという考えからすると、全く同じ問題。これから、いろいろな形で平和に対する攻撃が来る」と警戒感を示した。
 報告会には約20人が参加した。