中国船10隻、地元漁船威嚇 最多8隻領海侵入 海保と激しい攻防

 尖閣諸島(石垣市登野城)周辺の領海に23日午前、中国の海洋監視船8隻が相次いで領海侵入し、周辺海域にいた民間団体「頑張れ日本!全国行動委員会」がチャーターした漁船を追跡、威嚇した。中国公船の領海侵入は尖閣国有化後40回目。8隻同時は過去最多。接続水域でも2隻の海洋監視船が航行した。海上保安庁の巡視船が中国船と漁船の間に割って入り、海域は一時、緊迫した雰囲気に包まれた。同委員会の漁船は計9隻ですべて無事、石垣港に到着した。

 

 中国国家海洋局は同日、「釣魚島(尖閣の中国名)の海域で、多数の日本の船が活動しているのを海洋監視船3隻が発見し、監視している」と発表した。


 同委員会は、尖閣の実効支配をアピールする目的で釣り(漁労)ツアーを行い、約90人が参加していた。中国当局はツアーの動きを事前察知し、海洋監視船、漁業監視船計10隻を派遣して妨害行為に出た。


 ツアー参加者や海保によると、チャーターした漁船計10隻のうち、エンジントラブルを起こした1隻を除く9隻は午前6時半ごろ、魚釣島周辺に到着。


 しかし中国海洋監視船は魚釣島や久場島周辺で、午前7時23分ごろの「海監51」を皮切りに「海監15」「海監23」「海監46」「海監15」「海監49」「海監50」「海監66」が続々領海侵入してきた。


 海保からは「全速力で石垣港に戻ってほしい」と無線で連絡があり、9隻とも石垣港へ向け「避難」を開始。


 海保の巡視船は13隻ほどが漁船を取り囲み、警戒態勢を敷いた。しかし最も船足の遅い「並里丸」を見つけた中国監視船が猛スピードで追跡を開始。阻止しようと割って入った巡視船との攻防が繰り広げられた。


 海洋監視船は、ツアーに参加した漁船「第十一善幸丸」に数10㍍の距離まで接近した。


 「第一桜丸」に乗り組んで尖閣海域にいた同委員会の水島総幹事長は「尖閣海域に中国公船は入り放題、やり放題だ」と話した。


 中国の狙いについて「石垣の漁師を拿捕(だほ)すると脅して、尖閣に行かせないようにしている。どんどんエスカレートしている」と危機感を募らせ「中国公船を領海に入れないようにするべきだ」と訴えた。


 尖閣領海外側の接続水域では、中国の漁業監視船「漁政201」「漁政202」も航行した。


 海洋監視船8隻は、23日午後7時半ごろまでに領海から出た。