旗頭50年ぶりに復活 住民と郷友で完成祝う 古見のシンボルに 西表島

約50年ぶりに復元された古見の旗頭「太陽旗」=27日午後、古見小学校
約50年ぶりに復元された古見の旗頭「太陽旗」=27日午後、古見小学校

 台風で失われた竹富町西表島の古見公民館(新盛基代館長)の旗頭「太陽旗(ティダバタ)」が約50年ぶりに復元され、27日、同公民館で地域住民や郷友会にお披露目された。地元の若者たちが慣れないながらも旗頭を持ち上げ、地域をあげて完成を祝った。新盛館長は「旗頭の下で皆の絆が繋がっていければ」と期待。今後公民館行事に活用する。

 

 公民館によると、古見村の旗頭は約50年前の台風で公民館が倒壊した際、一緒に壊れてしまったという。それまでは十五夜に旗頭が登場し、綱引きが行われていた。現在では実際の旗頭を覚えている人も少なく、村の長老である仲本芳雄さん(88)の記憶を頼りに作製された。


 旗頭は海から昇る朝日をモチーフにしたもので、旗文字は「五風十雨(ごふうじゅうう)」。5日ごとに適度な風が吹き、10日ごとに雨が降ると良い作物が育つという意味。


 仲本さんは「太陽なので、太陽旗(ティダバタ)と呼ばれていた」と振り返った。


 旗頭の復元には同館長の基代さん、姉の和枝さん(63)、弟の一雄さん(58)の姉弟3人が資金を出し合い、一雄さんが制作。この日、3人から公民館へ旗頭と衣装が寄贈された。


 寄贈された旗頭は、太鼓とドラの音に合わせて青年会(亀井康一会長)のメンバーで持ち上げられ、集まった住民や郷友会の関係者たちは約50年ぶりの旗頭の姿に歓声をあげた。


 旗頭は公民館、学校、仲本さんの家の前で掲げられた。その後、公民館で祝賀会が開かれ、旗頭の復活を盛大に祝った。


 村の先輩たちから指導を受け、約2カ月間練習してきたという亀井会長は「50年ぶりというプレッシャーもあったが、地域が盛り上がって良かった」と安堵の表情。


 仲本さんは「(以前の旗頭と)似ている。持ち上げられ旗頭を見て涙が落ちてきた」と感慨深げだった。