無人偵察機 全国初投入 「被災地」画像を伝送 陸上自衛隊

展示された自衛隊の無人偵察機=28日午前、屋内練習場入口
展示された自衛隊の無人偵察機=28日午前、屋内練習場入口

 陸上自衛隊は25日、全国で初めて、石垣市の防災訓練に無人偵察機を投入した。1機が観音崎方面などを飛行。上空からの映像を市の災害対策本部に伝送し、市側からは「鮮明だ」(中山義隆市長)などと高く評価する声が出た。無人偵察機は、有人機が飛ばせない場所などを、プログラムされた経路で飛行可能。防災訓練への投入を機に、今後の運用本格化が期待される。屋内練習場の入口には別の1機が展示され、訪れた住民の関心を引いた。

 

 無人偵察機は全長5・3㍍、高さ1・3㍍。コンピュータによって制御され、プログラムされた飛行計画に基づいて自動で飛行する。必要な場合は飛行計画の修正や、手動操作に切り替えての飛行もできる。
 機体にはカメラが設置され、画像を地上に伝送する。無人機と地上で電波が遮断された場合は、無人機を自動的に帰投させたり、非常時着地点に着地させることで回収する機能もある。


 市の防災訓練には、西部方面情報隊の無人偵察機隊(福岡県飯塚市)から約40人が参加。無人機は八島町の新港地区から飛び立った。屋内練習場にある市の災害対策本部ではモニターが設置され、無人機が上空から撮影した学校や道路などの映像がリアルタイムで届けられた。


 西部方面情報隊の担当者は「原発事故のように、人が踏み入れない場所での運用を検討したい」と話した。
 災害対策本部長の中山市長は「映像は大変鮮明だった。いざという時に被害状況を確認でき、非常に役に立つと感じた」と評価した。
 無人機の展示には家族連れなどが訪れて記念撮影。「意外と小さい」などという声が聞かれた。


 陸自は2011年、西部方面情報隊無人偵察機隊を創設し、無人偵察機の運用を開始した。