玉津教育長への手紙㊦ 田村 文夫

 このように、左派的な歴史観に強い疑問を持ち始めた昨年春、驚くべき事実をネットによって知りました。世襲で北朝鮮の新権力者となった金正恩氏の生誕を祝う集いが、昨年1月8日那覇市で開かれ、社大党・社民党・労組幹部など多くの沖縄革新の人々が参加していたのです。


 北朝鮮は、100万人とも言われる餓死者を出しても、軍事を優先し核兵器を開発してきました。政治批判をすれば、劣悪な強制収用所に入れられ、反革命として殺害される恐るべき独裁国家です。日本人拉致の外に、大韓航空機爆破テロ、アヘンや覚醒剤の製造と密売、米国100ドル札の偽造などの考えられない犯罪行為を国家として行なってきました。


 このような軍事独裁国家の新権力者の誕生祝が全国で唯一、沖縄で開かれ、革新勢力の幹部が祝っていた事は大きな衝撃でした。


 元教員で社民党の山内徳信参院議員は「チェチェ思想も『命どう宝』の思想も、同じ生きる哲学と思います」と祝辞を述べていますが、国家暴力で簡単に反対者の命を奪ってきた、独裁体制を正当化する為のチェチェ思想をここまで賛美する事に驚きました。


 沖教組元委員長の石川元平氏は「参加できてうれしい。初めて訪朝したときに地上の楽園を見た思いがした」と述べていました。沖教組は、反戦・反核・反軍国主義、人権・民主主義の実現を理念としている組合と思っていましたが、軍事独裁の人民抑圧国家を評価している組合だった事に驚きました。


 また祝賀会を主催した「チェチェ思想研究会」の会長は、佐久川政一・沖大名誉教授で、八重山教科書問題では「おきなわ教育支援ネットワーク」の代表として、つくる会系教科書の採択に反対して「教育の方向を誤らせてはいけない」と発言していました。民衆に独裁者の個人崇拝を強制する、非民主的な北朝鮮の「チェチェ思想」に基づく教育が、この教授は正しい教育方向と思っているようです。


 以上は昨年の話で、今年も1月13日にやはり那覇市で開かれ、昨年のメンバーの外に、民主党の喜納昌吉氏と、県議会議長の喜納正春氏が挨拶をしていました。共産党以外の革 新勢力が、ここまで良識から逸脱している現状に愕然としています。


 台湾・朝鮮統治の実際と慰安婦問題を知り、更に沖縄革新の恐ろしい実態を知ることで、自分の歴史認識が変わりました。反日に偏向した歴史教科書を使っての学校教育と、新聞・テレビ等の左派識者のコメント等によって、知らないうちにマインドコントロールを受けてきたと思いました。自然と歪曲された歴史を信じ込み、親の世代への憎しみを持ち、反日的・自虐的となっていました。


 大切な歴史教科書に関しては、韓国・中国・北朝鮮などは、国が教科書を決定しており、日本の様な「採択の自由・権利」などありません。自国民に日本と戦う意識を持たせるために、反日の歴史教育をしているのが実態です。


 韓国では、北と協力して日本を核兵器で 攻撃するドラマが人気となり、中国も昨年の反日暴動勃発で、反日歴史教育が根付いている事が証明されました。更に中国は、尖閣だけでなく沖縄も自国領と主張して、止めどない軍備大拡張を行なっていて、教育で日本という敵・目標を作った上での軍拡は、極めて危険な状態であるといえます。


 一方、日本の歴史教科書は、先に書いたように「近隣諸国条項」と左派執筆者によって、反日的に偏りすぎているのが問題です。日本の立場を説明・弁護するような公平な記述の歴史教科書だと、左派的に教育された教員による順位付けで下位にされ、結局は採択されません。民間企業である教科書会社は、生き残るため執筆者に教員・日教組の意向に従うよう、書き換えを要求することになります。


 現在の教科書採択制度での、教員による「推薦順位付け制度」は、調査員たる「左派的教員が実質的に採択を決定している」のが実態でだと分かりました。貴氏はこのような、左派教員による採択決定の仕組みを変えるべく闘いました。沖縄と日本の教育と、教科書の採択を正常にするため、貴氏は立ち上がったと思います。


 単なる日本の一県であればともかく、沖縄戦と集団自決問題を抱える沖縄での採択を目指した事は、並大抵の決意では出来なかったことです。大変な規模での誹謗・中傷、反玉津バッシングを受けたと思います。今もバッシングを受けているかもしれませんが、「玉津改革」を多くの心ある人々は支持していると思います。


 貴氏への誹謗・中傷の数々を、最近読んだ八重山日報の仲新城記者の書いた本で知りました。この本を読み、「万死に値する」との、私のものと思われる抗議文を見つけ、一昨年の貴氏への無礼を思い出し、お詫びを兼ねて当時と今の思いを文にした次第です。


 その節は大変失礼しました。ここに深くお詫び申し上げます。
 改革ご苦労様でした。今後も大変な状況とは思いますが、お身体大切にご自愛下さい。(沖縄市) 早々
平成25年4月16日

 

追伸
 今回問題となった沖縄戦の集団自決問題は余り調べておりません。本は数冊用意しましたが、今のところ読まずにおきます。

 かなり前「曽野綾子・太田良博論争」があり、当時応援していた太田氏の『鉄の暴風』での記述は、実地調査不足を伝聞と感情的推論で補ったものと思えて、その時も説得力がないなとは思っていました。

玉津教育長への手紙㊤