10隻の中国公船が…

 10隻の中国公船が尖閣海域に押し寄せ、地元漁船団を「追い払った」事件から6日。中国が「右翼分子を取り締まった」と勝ち誇る一方、日本の「実効支配」が大きく揺らいでいることは、残念ながら誰の目にも明らかになった

◆地元漁業者が尖閣海域で安心・安全な操業ができないというだけでも大問題なのに、中国は尖閣を「核心的利益」と明言。挑発行為さらにエスカレートさせている。核心的利益を守るためには「武力行使を辞さず」というのが中国の立場であり、要するに「八重山への武力行使を辞さず」という事実上の宣言である

◆中国紙の報道によると、尖閣問題での強硬発言で知られる羅援(ら・えん)少将は、日本の漁船団が尖閣海域に向かったことについて「中国が四川省の地震の救援活動に取り組んでいる最中に、日本のやり方は陰険で人間味に欠け、非道徳的だ」と非難した。尖閣はまさに中国側の「言いたい放題、やりたい放題」という状況だろう

◆国境の島々にはかつてない危機が迫っているが、住民の反応は鈍い。ことに沖縄本島では、4月28日の「主権回復の日」式典で安倍政権に抗議する運動が広がっているようだ。尖閣での事件から1週間も経たないタイミング。抗議する相手を間違えていないか。