台湾 マグロ好漁場進出 協定発効、巡視船も航行 地元漁船、南方「回避」も

 尖閣諸島周辺や石垣島北方海域などの日本の排他的経済水域(EEZ)内で台湾漁船の操業を認める日台漁業協定が10日発効。協定海域内では台湾漁船の操業が始まった。しかし台湾船と地元漁船の「操業ルール」は未整備。八重山漁協のマグロはえ縄船は、台湾漁船にはえ縄を切断されるなどのトラブルを恐れ、石垣島北方のマグロ好漁場での操業を自粛。台湾漁船を回避するため、石垣島南側で操業する動きが出ている。水産庁は11日から取締船10隻体制で、協定海域外での台湾漁船の不法操業を監視する。

 

 八重山漁協は台湾側に対し、操業ルールが整備されるまで協定海域内での操業を自粛するよう要請したが、拒否された。マグロ漁が最盛期を迎える中、好漁場に行けなくなった形の漁業者からは「漁獲高が大幅に減少する」と懸念する声が上がっている。


 地元のマグロはえ縄漁船の中には、石垣島北方を避け、石垣島南側に操業海域を移す動きが出ている。


 協定海域内では台湾漁船のほか、台湾当局の巡視船も航行している。
 水産庁は協定水域外で不法操業する台湾漁船に対しては「原則として拿捕(だほ)する」と、強い姿勢で臨む方針。ただ台湾当局の巡視船に取り締まりを妨害された場合について「相手は武装しているので手が出せない」と認めており、今後の課題になっている。


 地元漁業者の漁具が台湾漁船に損壊されるトラブルが発生した場合は、復旧費を支援する制度を創設すると説明している。しかし地元漁業者は「はえ縄を作るのには時間がかかる。一度切断されたら操業ができなくなる」などと納得していない。