尖閣諸島周辺海域での…

 尖閣諸島周辺海域での台湾漁船の操業を認める日台漁業協定のルール作りを協議する漁業委員会本会議は難航しそうだ◆これまで台湾漁船の操業を認めていなかった海域をオープンにし、台湾側が主張する日台の中間線よりも日本側へ広げている海域もあり、日本側の目線でみると、かなり台湾へ譲歩した形だが、台湾の漁業関係者は、更なる漁場の拡大を求めている◆日本に比較的好意的な台湾との共同利用でもルール作りが難航する状況を見て分かるように、尖閣諸島の共同利用や共同開発には互いの国の国益を賭けた競争が存在する◆尖閣の領有を主張する中国との共同利用など話し合いにならないことは、この状況をみても明らかだろう。漁業協定のように日本側が譲歩すると、中国はそれを逆手にとり既成事実として世界にアピールすることは容易に想像できる。台湾への譲歩は中台の共闘を抑える狙いがあるといわれているが、尖閣問題での中国への譲歩には日本にまったくメリットがなく、日本側の譲歩は更なる譲歩を求められるきっかけとなるだろう◆尖閣の日中共同利用を語る人たちは、日台漁業協定を直視することを勧める。台湾より何倍もしたたかで、ずる賢く、攻撃的な国だということを念頭において経緯を見守ることだ。