手を合わせ拝む母親 出撃を見た小浜さん 伊舍堂中佐指揮の飛行隊

伊舍堂隊の出撃を見た思い出を語る小浜さん(18日午後)
伊舍堂隊の出撃を見た思い出を語る小浜さん(18日午後)

 伊舍堂用久中佐が特攻を敢行した1945年3月26日、中佐が指揮する飛行隊の出撃を見た小浜義勝さん(79)=宮良=が、18日の顕彰碑建立期成会設立総会で、当時の思い出を語った。


 時間は早朝。宮良の自宅で寝ていた11歳の小浜さんは、姉に起こされた。航空機が飛ぶ音が聞こえた。


 「石垣島から飛行隊が出撃し、体当たり攻撃する」という情報は、事前に知れ渡っていたという。空を見上げると、夜空は晴れ渡り、月が少し傾いていた。


 飛行隊が離陸したのは、宮良の隣にある白保の基地。小浜さんは、宮良上空を通過していく2機を見た。姉とともに、一生懸命手を振った。


 母親は、手を合わせて拝んでいた。父親は無言のままだったという。
 小浜さんは後日、飛行隊が米空母に突撃したと知らされた。
 あれから68年。80歳を目前にする小浜さんは「国を思う国民の心なくして、平和も人権も生活もあり得ない。伊舍堂中佐がわれわれを守ってくれたから、こうやって今、われわれは生きている」と淡々と語った。


 伊舍堂隊の特攻 伊舍堂中佐が指揮する「誠第17飛行隊」4機と援護する直掩機6機は3月26日早朝、慶良間諸島沖で米空母群に体当たり攻撃。大型空母1隻を撃沈、大型空母1隻、中型空母1隻、戦艦1隻を撃破する戦果を挙げた。戦死者10人は即日、第10方面軍司令官の感状を受けて二階級特進し、全軍に布告された。