きれいな海取り戻そう 汚水処理施設が供用開始 接続率向上が課題に

大浜・磯辺地区農業集落排水事業の供用開始を祝い、汚水処理施設の前で行われたテープカット(31日午前)
大浜・磯辺地区農業集落排水事業の供用開始を祝い、汚水処理施設の前で行われたテープカット(31日午前)

 石垣市が大浜、磯辺地区で生活雑排水の処理施設を整備する農業集落排水事業が5月31日、供用開始した。同地区の生活雑排水は従来、排水路を経て近くの海域に放流され、環境汚染が懸念されていた。地域住民からは「今後は海で安心して泳ぎ、産物を食せるようになる」(大浜公民館の前津英次館長)と歓迎の声が上がっている。今後は各家庭と汚水処理施設の接続率向上が課題となる。

 

 同事業は2007年に着工。総事業費は25億6100万円で、国から75%、県から15%の補助を受けている。受益戸数は1477戸、処理人口は4900人。受益面積は134・7㌶。整備された管路は2万1587㍍。


 生活雑排水は汚水処理施設で浄化後、タンクに貯蔵され、農業用水などとして地域住民に無償で提供される。汚泥は堆肥化して再利用する予定。供用開始後も門扉の設置工事、植栽工事などが予定されている。


 31日には処理施設でテープカットが行われ、中山義隆市長、前津館長、磯辺公民館の砂川和広館長、大浜小学校の松川三四郎君(6年)らが参加。続く供用開始式典で中山市長は「今後とも多くの住民に接続に協力してほしい」、市議会の伊良皆高信議長は「島を守る、海を守るという気持ちで、市の補助も活用して接続率を上げてほしい」と呼び掛けた。


 参加者は処理施設内を見学し、生活雑排水の処理方法などについて市職員から説明を受けた。前津館長は「海のそばに住んでいるので、近くの排水路のにおいが気になっていた。昔遊んだような、きれいな海になってほしい。この事業を待ち望んでいた」と期待した。