陸自配備計画 進展なく 政務官与那国視察見送り

石垣市を訪れ、沖縄地方協力本部石垣出張所の職員らと記念撮影する左藤政務官(前列中央)=6日午前、石垣地方合同庁舎前
石垣市を訪れ、沖縄地方協力本部石垣出張所の職員らと記念撮影する左藤政務官(前列中央)=6日午前、石垣地方合同庁舎前

 防衛省が進める与那国町への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備計画は、外間守吉町長が10億円要求を取り下げる方針を示したあとも、具体的な進展がない状況が続いている。6日には左藤章防衛政務官が石垣市を視察しながら、与那国町への訪問は見送るなど、防衛省と町の関係冷却化も目立ってきた。8月の町長選では自衛隊配備計画の是非が最大の争点になるため、同省としては町長選の結果も見極めたい考えのようだ。

 

 左藤章防衛政務官は6日、視察のため訪れた石垣市で、10億円要求の取り下げについて「(外間守吉)町長から正式な話は聞いていない。どうなるかははっきり分からない」と述べた。
 また、与那国町への配備計画が中断した状況が続いた場合「与那国以外にも(別の配備候補地を)検討せざるを得なくなる」と指摘。配備先を石垣市に変更することを意味するのかという報道陣の問いには「まだ、そういう話にはなっていない」と明言を避けた。
 外間町長が当初、10億円を「迷惑料」の名目で要求したこともあり、町と防衛省の信頼関係は大きく傷ついたままになっている。
 関係修復に向け、5月28日には町議会の前西原武三議長が上京し、衆院第二議員会館で防衛省の事務担当者と面会。町長が10億円要求を取り下げる意向を説明した。
 しかし同省は、町が10億円要求を正式に取り下げない限り、自衛隊配備に向けた一切の交渉に応じない方針を堅持。町内に設置していた連絡所も先月で撤収した。


 左藤氏は6日、就任後初めて石垣市を視察したが、自衛隊配備問題が暗礁に乗り上げていることを受け、与那国町への訪問は「あえて見送った」(防衛省関係者)。


 この日、石垣市でコンサートを開いた自衛隊音楽隊も当初、与那国町への訪問を検討していたが、同じ理由で取りやめになったという。町長選は2カ月後に迫っており、同省関係者からは「選挙結果を見極めるほかないだろう」という冷めた声も出ている。


 左藤氏はこの日、沖縄地方協力本部石垣出張所を視察し、隊員を激励。バンナ岳、旧空港跡地も視察した。このあと宮古島へ向かい、航空自衛隊宮古島分屯基地を視察した。