与那国町への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に…

 与那国町への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に向け、町と防衛省が用地賃貸契約を結んだ。「自衛隊は産業」が持論の外間守吉町長は、配備による経済効果で「人口流出に歯止めを掛けたい」と期待する◆しかし、地元で配備計画を推進してきた町防衛協会は、経済効果はもちろんだが「何よりも安全保障のために自衛隊配備は必要」という原則論を堅持している。島は尖閣諸島からわずか150㌔。メンバーの1人は「尖閣を取られると、日中中間線が目の前まで迫り、与那国島は中国の軍艦や潜水艦の脅威にさらされる」と危機感を隠さない◆中国が米国に「太平洋を二分しよう」と平然と持ちかけるのが現下の国際情勢だ。同協会の言い分はもっともだし、石垣市や竹富町の住民も、与那国町の焦燥感を理解、共有する努力をしなければ「明日は我が身」だろう◆自衛官が島に住むことで事件事故の増加を懸念する声が一部にあるが、全くの的外れだ。厳しい訓練に耐えた自衛官は、人並み以上の規律心と協調心を持つ。自衛官と町民が親しく接すれば「よい刺激になる」と期待する声も町民から上がる。事件事故うんぬんを口にする人には、まず体験入隊を勧めたい◆配備計画のゆくえは8月の町長選に左右される。最後は町民の審判だ。