「金波銀波の海越えて 曇らぬ月こそ わが心」…

 「金波銀波の海越えて 曇らぬ月こそ わが心」…。爆撃に向かう軍用機パイロットの心境を歌った軍歌「荒鷲の歌」の一節だ。プレッシャーにさらされても平常心を失わない境地は「明鏡止水」ともいう◆ジョギングをしていると、持久力のポイントは規則的な呼吸を続けることだと気づく。悩みなどの雑念が胸をよぎったりすると、とたんに息が荒くなり、足が止まってしまう◆たとえば1時間ほど走り続けると、前半は精神力の勝負である。平常心を保ち続け、雑念を払い、ひたすら前進すること。「曇らぬ月」に照らされ続ければ、快調なペースが続く◆しかし後半は体力の勝負だ。若いうちなら気にせずに走破できる距離も、40歳を過ぎると途中で膝や腰や痛み出したりする。いかに精神力が強くても、体がついて来ないのではギブアップするほかない。ここをどう乗り切るか。体力づくりが中高年の最大の課題だろう◆子どものころから柔道や剣道、ボクシングなどに親しみ、打ちのめされたり、叩き伏せられたりする痛みを知るのは、成長する上でとても大事だ。立ち上がる体力と気力を身につけることができるからだ◆弱々しく、女々しかった少年時代に対する反省の念も込め、今からでも遅くない、体力と気力を養いたいと思う。