琉球独立に潜む罠 ㊤ 兼次 映利加

 『琉球民族独立総合研究学会』が2013年5月15日に設立されました。会の趣旨としましては、「日米の植民支配を受けている琉球民族が独立し、平和な社会を築くための討論と人材の育成を行う」というものです。


 果たして本当に沖縄が日米の植民支配を受け、搾取や略奪をされてきたのかということをひとまず置いて、〝沖縄が日本から独立をするとどのようなことが起こるのか〟ということを考えてみたいと思います。


 南シナ海の西沙諸島では、1973年にアメリカがベトナムから基地を撤退させた後、また南沙諸島では同じくアメリカがフィリピンから基地を撤退させた1992年以降、中国が軍による実効支配を強め、領土の拡大を図っています。


 チベットという、かつて独立した国家であったところも、1950年以降、軍事侵攻によって中国の一部とされました。


 東トルキスタンも同様です。東トルキスタンはチベットの北に位置し、モンゴル、ロシア、カザフスタン、インドなどの国々と国境をもつ、イスラム教を信仰する人々の国でした。目鼻立ちのはっきりとした、どちらかというと西洋風の容姿をもつ彼らは、明らかに中国人とは異なる民族です。現在そこは「新疆ウイグル自治区」と呼ばれ、中国の一部とされています。


 チベットと東トルキスタンでは、民族浄化といって、尊重されるべき人権は無視され、人々はあらゆる弾圧に苦しんでいます。女性は中国の都市部へ連れていかれ、漢民族の子を妊娠させられます。男性は財産や仕事を奪われ無給の肉体労働、子どもは誘拐され、売られていきます。売られた子どもたちがどのような運命を辿っていくのか、それはわたしたちの想像を絶するものです。


 このように近隣諸国への侵略を続けてきた国家と、我が沖縄は地理的に相対する立場にありますが、もし独立をした場合、領土拡大の意図を持って長年軍事力を増強し続けてきた隣国から独立を護持することができるでしょうか。
 一度侵略を許せば取り返しがつかなくなることは歴史をみれば明らかです。
                          (つづく)