尖閣諸島が国有化されて…

 尖閣諸島が国有化されて11日で1年が経過した。漁業振興の観点からすると、尖閣海域の重要性は、現在よりも次の世代の漁業者にその必要性が高まる◆中国に尖閣を奪われると領海周辺の排他的経済水域も含め、八重山の漁業者が操業しているマグロの好漁場は、そのほとんどが中国の海となり、地元漁業者は、豊かな漁業資源をことごとく失う◆もしも40年以上前、中国などが領有権を主張してきた段階で尖閣に漁港を建設し、実効支配を固めていれば、事態は現在とは違っていただろう◆尖閣周辺での操業も活発に行われていた可能性が高い。日台協定も不要で、八重山の漁業者がマグロの好漁場に行けなくなることもなかった。日本にすれば中国や米国の顔を立てたつもりだったが、過剰な遠慮が結局は40年後、実効支配の危機を招いたことになる◆現在の尖閣の状態をサッカーで例えるなら、中国は公船を領海というペナルティーエリアへ侵入させ、守りの最後の砦となるゴールキーパー(海上保安庁)が、ゴール(島上陸)を阻止すべく、嵐のような中国側のシュートをくい止めている。日本側に攻撃の選手はいない。キーパーがヘトヘトになれば、いずれゴールを許すことになりかねない。八重山はピンチに立たされている。