「思考停止」趣旨は問題なし 子どもの心に迫る授業を 鳩間元校長

インタビューに答える鳩間氏
インタビューに答える鳩間氏

 ―教育長の平和教育発言をどう見るか。
 「趣旨は別に問題ない。私は現役の教員時代に平和教育の授業を見たことがあるが、戦争の惨禍の羅列で、生徒たちはあ然としていた。感想を聞かれても『分らない』と言うだけだった。なぜ戦争が起こるのか、平和はどうすれば獲得できるのかという考えには至らない。平和教育は生徒の心に迫らなくてはいけない。生徒の心から、思いを引き出せるような授業が求められる」


 ―「思考停止」という言葉をどう考える。
 「適切ではないかも知れないが、教育長が言わんとしているところから察すると、許せる範囲の表現だ」


 ―現在の平和教育に問題はあるのか。
 「私が見てきた当時のままの平和教育だとすると、問題があるだろう。戦争をしてはいけない、平和のほうがいいことは、はっきりしている。ところが現実には、戦争が起こっている。戦争を起こさないためには、武器を持ったらだめだとか、自衛隊はいけないなどといった指導を行うのは、現実にそぐわない。現実の沖縄や日本が置かれた環境を題材に、なぜ沖縄や日本の平和が保たれているかを考えさせるべきだ」


 ―学校現場では平和教育の一環として、沖縄戦で集団自決したとされる住民の死体の写真を展示したりしている。
 「子どもたちに、いきなりむごたらしい写真を見せるのかどうか。発達段階に即応した資料を提供するべきだ」


 ―現在の平和教育では戦争の悲惨さが強調される一方、郷土を守るために出撃した特攻隊のことは教えられていない。
 「(石垣島から特攻した)伊舍堂隊の辞世の句を読んでも分かるように、彼らは敵に体当たりすることで、自分の家族や国を守ることができると信じた。歴史は当時の視点に立って教えられるべきだ。結果の悲惨さだけを教える平和教育は好ましくない」


 ―平和教育発言に反発する声があるが。
 「党派的なものを感じる。ただ、批判している人にもその人なりの考えがある。自由に批判し合える雰囲気が必要ではないか」