防衛省が11月に九州、沖縄で…

 防衛省が11月に九州、沖縄で実施する訓練で、陸上自衛隊の地対艦ミサイルを石垣島に機動展開する計画を中山義隆市長が拒否した。地元紙によると、以前に配備されたPAC3(地対空誘導弾パトリオット)と違い、地対艦ミサイルは「攻撃用なので反対する」と述べたというが、不可解である◆PAC3も地対艦ミサイルも兵器であることには変わりない。石垣島に侵攻してくる他国の艦船に使用するのであれば、地対艦ミサイルは「攻撃用」ではなく「防御用」になる。地元紙によると、野党議員が「PAC3も地対艦ミサイルも本質的には変わりない」と疑問視したそうだが、それが常識的な考えだろう◆石垣市は、昨年は自衛隊の通信訓練を受け入れた。訓練は総合的な観点から行われるもので、ある訓練は受け入れるが別の訓練は拒否する、という考えも理解し難い◆八重山を取り巻く厳しい国際情勢を考えると、地対艦ミサイルの受け入れは必要だ。中山市長の対応は、自衛隊の艦船が石垣港に入港するのを拒み続けた前市長のかたくなな姿勢と本質的に同じではないか◆市民の間には、中山市長が来年3月の市長選をにらみ、「タカ派」的イメージを恐れたという見方もある。だが政治家の本質はイメージにではなく、英断にこそある。