十数年前まではインターネットもまだ…

 十数年前まではインターネットもまだ一般的ではなく、記者が昔の記事を探すときは、資料室に保管されている埃っぽい新聞の束と格闘していた。今はパソコンの前に座って検索ボタンを押すだけである◆当時、本紙の記者はフィルムで写真撮影し、会社で現像していた。会社には膨大なネガが保管されていたが、事務所移転の際にすべて捨ててしまった。現在ではもちろんデジカメを使用し、撮影データはサーバーやCDに保存されている。必要ならメールで瞬時にデータを送れる◆ついこの間までは携帯電話も目新しかったのに、今では子どもさえスマホを操作している。ビデオデッキが消え、より高画質のDVDに置き換わったと思ったら、いつの間にかハイビジョン画質を誇るブルーレイの時代だ。技術の進歩は加速度的になっていると感じる。この先にあるものは何だろうか◆昔の王侯貴族さえ夢にも見ることができなかった贅沢な暮らしが、日本の中流階級でも当たり前の時代になった。技術革新は一握りの特権階級だけでなく、国民のあらゆる層の生活に潤いをもたらしている◆経済的繁栄を維持するには、国民の創意工夫やチャレンジ精神を鼓舞し、自由な発想を歓迎する社会でなくてはいけない。八重山もそうした風土でありたい。