2014年

1月

22日

「ふるさとは遠きに…

 「ふるさとは遠きにありて思うもの」とは室生犀星の詩だが、島を出た若者たちが将来、有為な人材としてUターンしてくれなければ、島は発展しない。遠くから思ってもらうだけでは困る◆石垣市教育委員会の調査によると、市に大学などの高等教育機関が設置された場合「進学したい」と答えた高校生は1割しかいない。「一度は島を出たい」という願望が圧倒的に強いのだ。若者が冒険心を持つのは当然であり、親の世代としては、むしろ喜んで若者たちの背中を押してやるべきだろう◆しかし島外に出た子どもたちがUターンする割合はどのくらいなのだろうか。感覚的には、決して多いとは思えない。竹富町、与那国町では、Uターンする若者の減少が過疎化の大きな要因になっている◆新成人に将来の夢をインビューすると、ほとんどが「いつか島に帰りたい」と話すのだが、それはリップサービスなのか、あるいは都会での生活に慣れてしまうと「遠きにあるふるさと」そのものを忘れてしまうのか◆もちろん島外で真価を発揮する人材もいるし、人それぞれ事情はあるだろうが、島に住む我々としては、若者が本当に「帰りたい」と思える魅力ある地域づくりを進めなくてはならない。人口の増減は実際、地域の活力を測る物差しの一つだろう。