日台漁業協定の締結後…

 日台漁業協定の締結後、八重山の漁業者がマグロ好漁場から事実上締め出された問題で、懸案だった操業ルールがようやくまとまった。5日には水産庁と県が漁業者に説明会を開いたが、いざ、ふたを開けてみると、地元としては到底納得できる内容ではなかった◆焦点になっているのは、石垣島と尖閣諸島の間にある三角海域である。八重山の漁業者が長年、自分たちの漁場として使ってきた海だ。先月の報道では、この海域の一部では台湾側が日本側に配慮し、漁船の間隔を4マイルあけて操業するというルールだとされていた◆ところが説明会で明らかになったところでは、実際に日本漁船が台湾漁船に配慮してもらうには、操業5日前までに台湾側に通報しなくてはいけないという条件があった。「もともと日本の海なのに、どうして台湾に通報しなくてはいけないのか。台湾こそ通報するべきだ」と憤った漁業者がいたが、その通りである◆しかも政府は国会答弁で、操業ルール策定を「日台間の実務者協力の充実ぶりを示す」(岸田外相)と自画自賛している。地元の事情にあまりにも無知というほかない◆今後はルールの実施状況を見ながら改善を図るというが、このようなルールに果たして実効性があるのか、懸念せざるを得ない。