全国学力テストで…

 全国学力テストで都道府県トップの秋田県から、石垣市に教諭が派遣された。県が実施している人事交流の一環で、石垣市が派遣先となるのは初めてだ。学力向上を最優先課題の一つに掲げてきた石垣市だが、秋田との人事交流は遅過ぎたくらいだと言えよう◆沖縄は全国学力テストで都道府県ワースト。さらに石垣市は県内でも下位に低迷している。県平均との差は年々縮まっているというが、いつまでも現状に甘んじるわけにはいかない◆学力不振の一因は、市民の危機感の薄さだろう。責任を学校だけに押しつけ、他人事のように考える風潮は否めない。だが将来を担う人材が育たなければ、市はいずれ活力を失う。市民には、市の浮沈にかかわる問題だという共通認識を持ってほしい◆かつて「八重山から甲子園出場を」という市民運動があった。同じように「子どもの学力を県内トップに」という気運が盛り上がれば、目標達成は決して不可能ではない◆優秀な子どもの島外流出も大きな問題だ。教育委員長も務めた高木健さんは「高校までは親もとで」と訴え続けている。中学校までで島を出た子どもは戻って来ないというのだ。島出身者が島外で活躍するのはうれしいが、肝心の故郷が寂寞(せきばく)としてしまっては本末転倒だ。