沖縄が日本に復帰して42年を迎えたが…

 沖縄が日本に復帰して42年を迎えたが、住民を取り巻く社会、経済、そして国際情勢は厳しい。沖縄本島では、いまだに米軍基地の重圧が大きな問題になっているが、八重山は比較的順調にインフラ整備が進み、住民生活も大きく向上した。「復帰して良かった」というのが大多数の住民の率直な心境だろう◆長年、復帰運動に尽力してきた那覇市の元教員、仲村俊子さん(91)に話を聞く機会があった。復帰運動の先がけとなったのは教員たちで、日の丸を学校で子どもたちに配る運動から始まったという。日の丸を見た時は「長い間会っていなかった親と再会したようで、涙が出た」と振り返った◆敗戦による祖国との分断、米軍統治の苦難を乗り越え、多くの先人たちが復帰実現に奔走した。県民として感謝の気持ちを忘れてはならないと改めて感じた◆米軍基地問題が難しいのは、厳しさを増す国際情勢の中、基地の整理縮小と抑止力の維持をどうバランスさせるかという点にある◆一方、八重山は昨年の新空港開港で、国際観光都市としての第一歩を踏み出した。竹富町、与那国町で進む過疎化など、克服すべき問題は多い。しかし復帰に始まる輝かしい42年の歩みに誇りを持ち「八重山は一つ」の意気込みで、夢に向かってまい進したい。