竹富町教科書問題は…

 竹富町教科書問題は、町の八重山採択地区離脱、文科省の提訴見送りで一つの節目を迎えた。この「落とし所」をどう見るか◆沖縄のマスコミは総じて竹富町への礼賛一色だ。沖縄タイムスは、文科省の訴訟見送りを「国が自らの政治圧力に終止符を打つ事実上の敗北宣言」と表現。社説では、育鵬社版が尖閣問題を詳述していることを念頭に「尖閣諸島に近い八重山住民には中国への警戒も強まっている。が、政府の国防政策が地域の利害にどう絡むのか冷静に見極める必要がある」と、尖閣問題を重視しがちな八重山住民を戒めている◆琉球新報の社説は町の離脱について「混乱の終息を最優先した判断を高く評価する」と強調。育鵬社版を採択した石垣市、与那国町を改めて批判している。ちなみに韓国の朝鮮日報も「竹富町が教科書問題に勝利」と町を支援する姿勢を鮮明にしている◆大所高所から違う見方を提示しているのが全国紙だ。産経新聞の社説では「地域の教育事情を無視した決定」「ゴネ得を許す違法状態の追認は、教科書を適正に選ぶ採択制度を歪め、教育への信頼を大きく損ねる」と指摘。読売新聞も町に批判的だ◆このように多くの意見に目を通し、読者が自分なりの考えを構築することが最も大事だろう。