マレーシア機の撃墜事件は…

 マレーシア機の撃墜事件は、日本にとって「人ごとではない」と指摘するマスコミも出始めている。問題は昨年11月、中国が東シナ海に一方的に設定した防空識別圏だ。中国はこの空域を航行する航空機すべてに事前通告を求めており、通告なしの場合は戦闘機を緊急発進させるという◆当事者のわずかな誤算や意地の張り合いが大惨事につながりかねない。しかも防空識別圏は尖閣諸島とその周辺空域に設定されており、直接の脅威を受けるのは八重山住民だ◆日中対話による緊張緩和を望む声が多いが、中国の姿勢は強硬だ。その証拠に八重山近海でも中国公船の派遣が続いており、中国としては一歩も退く気配がない。恐らく中国の現政権が続く限り、平和的解決は望むべくもない◆逆に尖閣問題の「棚上げ」など、日本側が譲歩すべきだと求める声も、国内の一部にはある。しかし、それは八重山の生命線を断ち切られることにつながり、八重山住民が許さない◆「核なき世界」を掲げるオバマ米大統領が誕生するなど、21世紀は平和の世紀になるという楽観論が日本でも大勢だった。しかし現実は逆方向に進んでいるようでもあり、10年後、20年後を考えると笑ってばかりはいられない。子どもたちの未来を思いやる大人の勇気が今必要だ。