新百歳を迎えた崎山キクさん・・・

 新百歳を迎えた崎山キクさん(石垣市石垣)の元気さには驚かされた。取材で何年も各地の敬老会を回り、いろいろなお年寄りに出会ってきたが、崎山さんほどはつらつとした新百歳も珍しい。毎日散歩に出かけるなど足腰もしっかりとしていて、質問に的確に答えるさまは、頭脳の冴えを感じさせる。笑顔の輝きは10代の乙女にも負けない◆「貧しくて苦しい時代に生まれたのに、今は何でもある時代。何だか恐い気がする」と崎山さん。子や孫が生きる未来のことを考えると、現在が豊かなだけに、かえって不安な思いに駆られるという◆経済的に恵まれていることの有難さを忘れ、大量消費でモノをポイポイ捨てる時代に対する警鐘だと受け止めたい◆100年の人生で最も印象深かった出来事は、やはり戦争だという。若い報道陣を見渡し「皆さんは戦争の恐さを知らないでしょ?戦争は一番恐い。戦争が終わったことが一番うれしかった」と回想した◆戦争の記憶は、この世代の人たちに消し難い傷跡を残している。戦争を憎み平和を愛するのは人間の本性だと信じたい。だが現実の国際社会を見ると、意外とそうでもない人間が多いことに気づく。単純なだけに心を打つ崎山さんの言葉を、改めて多くの人たちに聞いてほしい。