「どんなトラブルに巻き込まれても…

 「どんなトラブルに巻き込まれても、僕は絶対に腕力だけは使わないよ。話し合えば分かってもらえるから」。そう宣言する草食系男子に、どれほどの女性が惹かれるだろうか◆軟弱そうな男性タレントがもてはやされる時勢を考えると、それはそれで大勢の女性ファンがつくのだろうが、こういう男性が「日本男児」かと問われれば、誰でも違和感を抱くだろう。せめて「腕力はなるべく使わないけど、男としてやる時はやるよ」と言ってくれるほうが頼もしい◆しかし、この草食系男子こそ、日本という国家の理想像なのだ。「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」「国の交戦権は、これを認めない」。日本人なら誰でも、こう明記した憲法9条を読んだことがあるはずだ◆憲法9条には功罪があったが「罪」の部分は「自分の国は自分で守る」という、他国にとっては至極当然なことが、日本では当然でなくなってしまったことだろう◆今年のノーベル平和賞が女性の権利擁護を訴えてきたマララ・ユスフザイさん(17)らに与えられたと聞き、当然だと思った。厳しい国際情勢に翻弄される八重山住民の1人として「憲法9条を保持する日本国民」にノーベル賞などとは、首をかしげざるを得ない。