知事選が始まったが…

 知事選が始まったが、八重山住民としては、米軍基地問題の影に隠れ、尖閣諸島問題がほとんど議論に上らないのが気になるところだ◆尖閣周辺を航行する中国公船3隻は知事選告示日の30日、領海侵犯し、領海内を約2時間航行したあと、領海外に出た。記憶をさかのぼると、今年の石垣市長選告示日だった2月23日にも、中国公船3隻が領海侵犯し、全く同じような動きを見せている。いずれも八重山、沖縄の未来を決する重要な選挙の告示日。中国公船は、わざわざこの日を選んで領海侵犯したとしか思えない◆そこで思い出したのが1996年、中国軍が台湾総統選に合わせて台湾周辺に出動し、軍事演習を行って住民を威嚇した事件である◆スケールは違うが、今回の中国公船の動きも、まさに同じメッセージを日本国民、沖縄県民に送っている可能性がある。つまり「中国の気に沿わない政策の人物を選んだら、ただではおかない」という脅しだ。中国が共産党独裁国家であることを考えると、中国公船の動きは、尖閣の領有権主張のみならず、沖縄、ひいては日本の民主主義に対する挑戦という受け止めも可能だろう◆次期知事は先鋭化する尖閣問題にどのように対処するのか。各候補者に納得できる回答を迫れるのは、八重山住民しかいない。