昭和44年の地圖は油田情報にもとづく 石井 望

1969年 中国測絵総局『分省地図』尖閣群島張り出しの部分。NHKニュースより
1969年 中国測絵総局『分省地図』尖閣群島張り出しの部分。NHKニュースより

 いま話題の昭和44(西暦1969)年チャイナ測繪(そっかい)總局の公式地圖(ちづ)について、見過ごせない情報が出て來た。わざわざ枠から右に「尖閣群島」だけが張り出してをり、逆にチャイナの領有を示すと外交部洪磊(こうらい)報道官が述べたのである。これを聞いてチャイナ各方面から喜びの聲が揚がってゐる。もとは武漢大學の大學院生がインターネットに投稿した新説なのだが、瞬く間にひろまって外交部が即日採用した。

 私は古典史料で尖閣の西方に國境線ありと知ってゐるので、この地圖に興味が無かった。西暦1461年の『大明一統志』、1617年の『皇明實録』、1871年の『重纂福建通志』など、どの時代でも尖閣のはるか西方に國境線や海防線が引いてあり、昭和44年の地圖よりも明確である。

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