4月はフレッシュマンの…

 4月はフレッシュマンの季節でもある。名蔵小中学校の石垣校長が新採用の教員などを対象に講話した記事が6日付本紙に掲載されたが、手抜きの方法ではなく、難儀することを教えるのが本物の先輩だと語っていたのが印象的だった◆自分自身の過去を振り返ると、きつい仕事を次々と押し付けてくる先輩には閉口させられた記憶がある。しかし新人時代に楽をすることを覚えてしまったら、仕事が長続きすることはなかったろう◆新人時代には、先輩や同僚からの助言や忠告を、当たり前のようにやり過ごしてしまうことが多い。最近は政治も企業も若返りが進み、40代でトップに立つ人も少なくなくなった。そうなると、若いからと言って、周囲もおいそれと忠告などしない。50代ともなると言わずもがな◆江戸時代に武士の心得を説いた「葉隠」に至っては、30歳を過ぎると忠告してくれる人もいなくなると指摘する。いずれにせよ他人から親身にアドバイスを受けられるのは、20代のフレッシュマンだけの特権だろう◆それに、年老いて気づくのは、20代の体力がいかに驚異的かということ。大いに仕事に励めるのも今だけ、大いに先輩に叱られるのも今だけだ。そして桜の花が散るように、その季節はあっという間に終わってしまうのである。