3月の自民党政策審議会で…

 3月の自民党政策審議会で、放送番組の過去のデータを蓄積する「放送アーカイブ」を議論した際、島尻安伊子参院議員が「先日の選挙では私の地元のメディアは偏っていた。あの時どうだったか調査するのは大事だ」と述べたとして、県紙が「放送アーカイブ、報道監視に利用、島尻氏が意向」と報じた◆島尻氏はホームページで「(報道監視などとは)一切発言していない」と反論。しかし県紙は社説で「自民党に不利な放送内容があるという前提に立ち、事後検閲の制度化を求めるものだ」と重ねて批判した◆マスコミの権力批判は民主主義の根幹を成すが、当のマスコミが批判から超越していいわけはない。報道がさまざまな角度から検証されるのは当然で、島尻氏の「発言」は「報道監視」とは違う話ではないか◆「事後検閲」という言葉も理解し難い。検閲とは報道などを事前に差し止める行為である。政権が報道内容を事後にチェックし、恣意的に罰則を課す行為を想定しているのかも知れないが、いずれにせよ表現の自由の侵害であり、憲法が禁止している。「制度化」など有り得ない◆そもそも島尻氏の「発言」は審議会に出席していない野党国会議員が伝聞で告発したという。県民としては、あげ足取りより政策論争に専念してほしい。