2015年

7月

22日

「野党の反対を押し切って強行採決した」…

 「野党の反対を押し切って強行採決した」「多くの国民が集会を開き、戦争法案に抗議している」―。安保法案の衆院通過をこう報道したのは日本の新聞ではない。中国の国営テレビである◆日ごろ、自国民の「民意」をないがしろにしている一党独裁政権が、この時ばかりは「国民が反対している法案」と安保法案を非難している。滑稽というほかない◆先日、石垣市で自衛隊配備の是非をめぐる高校生のディベートがあり、聴衆の一人として参加した。一番印象深かったのは、賛成派、反対派とも「中国の脅威」を口にしたこと。10年ほど前までは、特定の国名を挙げて安全保障の議論をするなど、大人のディベートでさえタブーだった。それが今や高校生まで尖閣諸島問題を懸念している。「時代は変わった」と実感した◆石垣市議会は県内で唯一、安保法案の今国会成立を求める意見書を可決した。沖縄というと基地問題がクローズアップされるが、意見書の可決は、国境の島から尖閣問題の重要性を改めて訴える意義があった◆米ソの冷戦時代、国際協調のポスト冷戦時代が終わり、現在は中国の軍事的台頭という従来とは全く異質の時代に突入している。安保法案の反対論者は、思考が冷戦時代のまま停止しているように思えてならない。