2015年

7月

31日

米軍普天間飛行場の…

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で、仲井真弘多前知事の辺野古沿岸埋め立て承認に「瑕疵がある」と判断した有識者委員会の報告書が公表された。前知事の承認には「論理の飛躍がある」と批判している◆報告書では、埋め立て申請の適正な審査のためには、在沖米軍基地の「歴史と現状の理解が不可欠」として、米軍の土地接収に始まり、普天間飛行場の県内移設反対派が勝利した直近の知事選、衆院選までの経緯を長々と記述している◆前知事は基地の過重負担軽減や県内移設反対を求める県民の声を考慮に入れ、不承認の政治判断をすべきだった、と暗に主張しているのだ◆しかし、尖閣諸島海域で中国の領海侵入が相次ぐなど、沖縄、八重山をめぐる国際環境が厳しさを増していることについては一言も触れていない。沖縄に米軍基地が存在することの是非は別に考えなくてはならないが、尖閣問題が深刻化する現状で、米軍基地の位置は「沖縄より熊本のほうが地理的に優れている」などと言い出すのは、それこそ論理の飛躍だと感じる◆翁長雄志知事はこの報告書をもとに、8月にも前知事の埋め立て承認を取り消す意向だという。国との法廷闘争に突入すれば、対立の泥沼化が懸念される。大口を開けて笑うのは尖閣を狙う隣国だろう。