2016年

12月

28日

沖縄周辺で、中国の…

 沖縄周辺で、中国の侵略的行動がとどまるところを知らない。空母が沖縄本島と宮古島間を通過し、初めて太平洋に進出。中山義隆市長が石垣島への自衛隊配備を容認した当日の26日には、中国公船3隻が尖閣周辺で領海侵犯した。中国の脅威を訴えてきた配備推進派から見ると絶好のタイミングであり、反対派からは「まるで中国が配備を後押ししているようだ」と嘆き節が聞こえる◆推進派は「自衛隊は抑止力になり、攻撃のリスクが減る」、反対派は「自衛隊が配備されることで標的になる」と、正反対の主張を展開してきた◆そこで思い出すのが「弱い犬ほどよく吠える」という格言だ。威圧的な人間は弱者には強いが、自分より強い相手には手出しできない◆中国が無防備な島に襲いかかる可能性は将来にわたって存在する。しかし当面、中国政府には、自衛隊が配備された石垣島を攻撃するほどの度胸はないと見るべきだ◆ただ70年前に戦争マラリアの惨禍を体験した住民にとって、自衛隊配備は非常にデリケートな問題でもある。何が何でも数や権力で押し切るのではなく、住民の不安を一つひとつ丁寧に解消していく努力が求められるのは当然だ。政治は結果がすべてだが、政治家の人間性が表れるのは、むしろプロセスだろう。