2017年

1月

17日

米国の次期大統領…

 米国の次期大統領、トランプ氏に関する報道の多くには、首を傾げざるを得ない。「メキシコ国境に壁をつくる」という発言を引き合いに「過激な反移民で差別主義者」などとレッテル貼りする報道もその一例だ◆発言内容を詳細に見ると、トランプ氏は移民にではなく、不法移民に反対し「国境を守れない国家は国家でない」と訴えている。中国の万里の長城を挙げ、壁の建設は不可能ではないと指摘する◆「壁の建設費用をメキシコに支払わせる」という発言も嘲笑されることが多いが、直接取り立てるのではなく、関税引き上げやメキシコへの支援の減額などといった方法を提案。なかなかの戦略家であることは明らかだ◆「反トランプ」ありきで彼を過小評価するような報道を見ると、沖縄をめぐる「反基地」ありきの報道を連想してしまう。問題を極端に単純化すると、大局を見失う◆「イエス、ウィキャン(私たちはできる)」と叫んだ現大統領は、実行力が伴わなかった。「オバマケア」をはじめとする政治的遺産は、早くも無に帰そうとしている◆一方「米国を再び偉大に」と訴えて勝利したトランプ氏。日本にとっていいのか悪いのかは分からない。だが、そのスローガンを実行するポテンシャルを持つ人物であることは間違いないだろう。