人事とはしょせんパワーゲームなのか。

 人事とはしょせんパワーゲームなのか。安慶田光男前副知事が在職中の昨年、県病院事業局の伊江朝次局長や県教育委員会の諸見里明前教育長に辞職を強要していたことが判明した◆2人とも前県政時代に任命されており、安慶田氏は、自らの息のかかった人物に差し替えたかったのだろうか。諸見里氏は実際に辞職し、伊江氏も今年1月、「安慶田氏との約束」で辞表を提出した◆新しい首長が誕生した場合、幹部が一新されるのは珍しいことではない。法律で身分が保障されている病院事業局長や教育長についても「意思確認」程度なら有り得る◆ただ翁長雄志知事は、伊江氏について「継続すべきとずっと話していた」と議会で答弁。辞職強要をめぐるやり取りも「初めて聞いた」と述べた。それが事実なら安慶田氏は、知事の意に反し、独断で「人事」を強行していたことになり、県政の人事のあり方が問われる◆伊江氏は八重山病院院長として医師確保に奔走するなど、離島医療に精通。医師会や現場の職員からも続投を望む声が寄せられたという。新八重山病院が着工したばかりの時期に局長が交代すれば、事業に何らかの支障が出た可能性も否定できない。「八重山出身」を自称する安慶田氏は、そこまで思い至らなかったのだろうか。