2009年、米軍艦船が…

 2009年、米軍艦船が石垣港に入港した際、集結した反対派の先頭に立っていたのが沖縄本島から乗り込んだ山城博治被告だった。拡声器を手に「米軍が来るとレイプが起こるぞ」などと叫び、市民を鼓舞する姿は、典型的な扇動家に見えた◆メディアで「反基地のヒーロー」として大きく取り上げられる山城被告だが、米軍ヘリパッド移設工事に絡み、傷害、公務執行妨害、威力業務妨害、器物損壊の罪に問われ、逮捕・起訴された。全国が裁判の行方に注目している◆しかし理解し難いのは、山城被告を政府に弾圧されている思想犯のように扱うメディアや反対派の論調だ。彼は刑法犯として起訴されているのであり、問題は犯罪があったかどうかという事実の検証であるべきだ◆ところが背後にある米軍基地問題だけが過度にクローズアップされ、反基地運動さえ絡めば、多少の罪は許されるといった風潮が存在するように感じる。それは法律論ではなく感情論だ◆石垣市は自衛隊配備問題を抱え、市民の賛否は割れている。幸い沖縄本島の反基地運動のような過激な反対運動は見られないが、賛成であれ反対であれ、運動はルールにのっとらなくてはならない。冷静さを失っているように見える沖縄本島の人たちの姿を「他山の石」にすべきだ。