若いころの就職活動で…

 若いころの就職活動で、ある会社の面接を受けた時のこと。「あなたの長所は何ですか」と聞かれ「責任感があります」と答えると「社会人なんだから責任感があるのは当たり前でしょう」と逆襲され、ぎゃふんとなってしまった。就職活動は失敗した◆しかし社会人になって世の中を見ると、聞いていたこととは大違い、何と無責任が横行していることか。当事者は「これくらいやれば大丈夫だろう」「誰かがやってくれるだろう」、傍観者は「おれの言うことを聞かないあいつが悪い」のオンパレード。泥をかぶってでも「では自分が」と申し出る人は本当に少ない◆米軍ヘリの窓枠落下事故にも似たような雰囲気を感じる。当事者である米軍の規律の緩さ。いい加減にしろと怒鳴りたくなる。再発防止に向け普天間飛行場の撤去が喫緊の課題だが、基地反対派は、辺野古移設はだめだという。批判の応酬の末に、何も進まないまま、元通りの日常が始まる◆こんな光景は政治の世界だけでなく、家庭や会社でも普通に繰り返されている。結局は人間がやっていることなのだから、スケールの大小はあれ、みんな似たようなものだ◆他人を「無責任だ」と批判すること自体が、既に無責任の始まりなのかも知れない。口先だけでは何も始まらない。