北朝鮮が韓国、米国との首脳会談を開き、…

 北朝鮮が韓国、米国との首脳会談を開き、東アジアに融和ムードが広がる中、「圧力一辺倒の日本だけが蚊帳の外に置かれている」という報道が目立つ。その「圧力」こそが北朝鮮の軟化を引き出したのだが◆もっとも北朝鮮が本気で相手をしているのは米国だけで、日本に当事者能力がないと言うなら、韓国も事情は同じだろう。核や拉致問題の具体的な進展もないのに、日本が「バスに乗り遅れるな」と焦って北朝鮮との直接対話に乗り出したところで、体よくあしらわれる恐れが大きい◆戦後73年、営々と「経済大国」を築き上げてきた日本だが、国際社会での発言力はいまだに覚束ない。アジアのナンバーワンの座も事実上、中国に明け渡した。今や世界はスーパーパワーを誇る米中露を軸に動いている。結局、国際社会で物を言うのは軍事力のサイズであり、実力行使も辞さないリーダーの強い意思であるという「非情な現実」が浮き彫りになった◆国際社会がこんな状況では、日本が憲法9条の理念を実現し、基地のない「平和国家」をつくり上げたとしても、永遠の平和など到来しそうにない。逆に日本は国際社会で存在感を失い「まともな国」扱いされなくなってしまう。9条が日本の進路を妨げていることは明らかだ。