「八重山さんは取材できません」…

 「八重山さんは取材できません」―。先日沖縄本島で開かれた護憲集会で、会場に入ろうとした本紙記者が受け付けで止められた。沖縄メディアでは本紙だけが取材を拒否されたようだ◆別の取材現場では、相手からいきなり「あなたの社は政府寄りか」と言われたこともある。他の沖縄メディアはそろって反政府色が色濃い。本紙は公正中立を意識した報道を心がけているというだけで、色めがねで見られてしまう。最近も基地問題で各方面を取材したが「オール沖縄」勢力の政治家だけは誰も取材に応じてくれなかった◆気に入らないメディアの取材を拒否する気持ちは理解できる。好意で取材を受けたのに、いざ記事を読むと自分の発言をズタズタに切り取られ、全く違う趣旨の話になっていたという経験は、自分自身にもある◆だが、それは記者の悪意というより能力不足だ。そのような記事を書くことは恥だと常々、自分に言い聞かせているだけに、取材拒否を受けるたび、あらぬ疑いをかけられているようで残念に思う◆「取材を拒否する自由」は確かにあるが、不本意な記事を載せられたとしても、逆に、その社の記者が無能であることをアピールする材料になる。そこまでの戦略眼があればいいのに―と相手のために惜しむ気持ちも湧く。