「差別は当たり前。…

 「差別は当たり前。理不尽と差別はどこに行ってもある。差別に負けないことが大事だ」。本紙沖縄本島支局開設を記念した講演会で、池間哲郎氏が語ったこの言葉はひときわ印象的だった。米軍基地をめぐり、口を開けば「沖縄差別」という言葉が飛び交う風潮にげんなりしていたからだ◆広大な米軍基地が沖縄に集中し、県民が負担に苦しむ現状は理不尽であり、私たちの世代で何とか解決すべきだ。しかし、これが「差別」だから許せないという基地反対派の主張には、沖縄の中でも異論がある。それは東アジアの中心に位置する沖縄の宿命なのかも知れない◆人間もその生涯では、山のような理不尽に直面する。そもそも生まれた時から、容姿、才能、家柄など、自分の力ではどうしようもないハンディをつけられる。差別だと言えば差別だが、それを言うなら人間は平等では有り得ない。他人を恨んでも仕方がない◆だが誰の生涯であっても結局は、与えられた環境で、どれだけ力を尽くしたかが人生の成否を決める。安易に「差別」など口にせず、最後の最後まで戦う姿に誇り高さを感じる◆「胸を張れ、外に出て戦え。中傷や差別に負けるわけにはいかない」。県民に、日本人としての誇りを訴え続けている池間氏のメッセージである。